動画圧縮ツール
動画を H.264 で圧縮して小さくします。画質を決める「品質優先 (CRF)」と、容量を決める「目標サイズ (MB)」の 2 つのモードがあります。
対応する FFmpeg コマンド
現在の設定に対応するコマンドラインです。設定を変えるとリアルタイムで更新されます。
ffmpeg -y -i input.mp4 -map 0:v:0 -map "0:a:0?" -pix_fmt yuv420p -map_metadata -1 -map_metadata:s -1 -map_chapters -1 -vf "scale=trunc(iw/2)*2:trunc(ih/2)*2" -c:v libx264 -crf 23 -preset fast -c:a aac -b:a 128k -movflags +faststart output.mp4 圧縮すると、見た目はどう変わる?
同じ10秒の動画を3つの設定で圧縮した結果です。画像は一部分を2倍に拡大しています。
ffmpeg -i input.mp4 -map 0:v:0 -map 0:a:0? -c:v libx264 -crf 36 -preset fast -pix_fmt yuv420p -c:a aac -b:a 96k -movflags +faststart output.mp4
元画像 圧縮後 測った条件
2026-09-24、Windows の FFmpeg 8.1(H.264、preset fast)で 1080p・10秒の実写映像を各設定1回ずつ変換。画像は3秒地点の 480×270 を原寸で切り出し、2倍に拡大したものです。
Tears of Steel (CC) Blender Foundation | mango.blender.org, CC BY 3.0. 4K版を切り出して1080pに縮小し、変換後のフレームの一部を2倍に拡大
使い方
- 動画をドロップMP4 / MOV / MKV / WebM などをドラッグ&ドロップ、またはタップで選びます。最大 500MB まで。
- モードを選ぶ画質を優先するなら「品質優先 (CRF)」、容量を決めたいなら「目標サイズ (MB)」を選びます。
- 解像度・速度を調整元の解像度のままでも使えます。容量を減らしたいときは 720p や 540p に下げます。
- 圧縮を実行進捗バーが終わると、プレビューとダウンロードボタンが表示されます。
おすすめ設定
うまくいかないとき
圧縮しても容量がほぼ変わらない
原因:元の動画がすでに十分に圧縮されています。
対処:解像度を一段下げる(1080p → 720p)か、CRF を 28 以上に上げます。
画質が一気に荒くなった
原因:CRF が 30 以上になっているか、動画の長さに対して目標MBが小さすぎます。
対処:CRF を 23〜26 に戻すか、目標MBを増やすか、動画を短く切ります。
ブラウザがフリーズする
原因:スマホで 200MB を超える動画を処理すると、メモリが足りなくなることがあります。
対処:解像度を下げるか、短い動画で試します。パソコンで実行する方法もあります。
よくある質問
画質が下がりすぎるのを避けたい場合は?
CRF を 20 前後にして、解像度は元のままにします。CRF 18 にすると劣化はほとんど見えなくなりますが、ファイルは大きくなります。
音声を消して映像だけ圧縮できますか?
できません。音声のある動画は、音声も入ったまま出力されます。音声を消したいときは「動画音声削除ツール」を使うか、FFmpeg で `-an` を付けます。
iPhone で撮った HEVC(.mov)も使えますか?
はい。読み込めます。出力は H.264 の MP4 になるので、再生できる機器が増えます。HDR の動画を SDR に変換する処理はしません。
長時間の動画でも処理できますか?
入力は 500MB までです。ブラウザのメモリで処理するため、大きいファイルほど失敗しやすくなります(スマホでは 200MB を超えると警告が出ます)。長い動画は先に短く切るか、パソコンの FFmpeg を使います。
同じ CRF でも動画によってサイズが違うのはなぜ?
CRF はビットレートではなく、画質の目標だからです。動きや細かい模様が多い動画ほど、多くのデータが必要になります。
出力フォーマットを mp4 以外にできますか?
できません。出力は MP4(H.264 + AAC)だけです。WebM や MOV にしたいときは「動画フォーマット変換ツール」を使います。
CRF と「目標サイズ MB」のどちらを使うべき?
容量に余裕があり画質を優先するなら CRF、投稿先に容量の上限があるなら目標サイズを使います。上限は投稿先のヘルプで確かめ、ほかの添付ファイルがあればその分を引きます。動画が長いほど、映像に使えるビットレートは下がります。
preset(ultrafast / fast / slow)は何が違う?
エンコードにかける時間の違いです。遅い preset ほど時間がかかり、画質は少し上がります。ただし同じ CRF では、ファイルが小さくなるとは限りません。ultrafast は速い代わりに、ファイルがかなり大きくなります。迷ったら既定の fast を使います。
圧縮後の動画が iPhone で再生できない
出力は H.264(8-bit 4:2:0)と AAC の MP4 で、iPhone で再生できる形式です。それでも再生できないときは、別の動画でも同じになるかを試して、元のファイルの問題かどうかを切り分けます。
元動画より大きくなることはありますか?
あります。元の動画がすでに強く圧縮されていると、CRF を低く(高画質に)したときに元より大きくなることがあります。そのときは「N% 増加」と表示されます。CRF を上げるか、解像度を下げて試します。
くわしい説明(設定の意味・制限・FFmpeg のコマンド)
設定の意味
使えるブラウザと制限
- 対応ブラウザ:Chrome / Edge / Firefox / Safari の最新版
- 最大ファイルサイズ:500MB(モバイルは 200MB 推奨)
- 出力フォーマット:MP4(H.264 + AAC)のみ
同じ処理を FFmpeg のコマンドで
ffmpeg -i input.mp4 -c:v libx264 -crf 23 -preset fast -pix_fmt yuv420p -c:a aac -b:a 128k -movflags +faststart output.mp4 ffmpeg -i input.mp4 -vf "scale='if(gte(iw,ih),-2,trunc(min(min(iw,ih),720)/2)*2)':'if(gte(iw,ih),trunc(min(min(iw,ih),720)/2)*2,-2)'" -c:v libx264 -crf 23 -preset fast -pix_fmt yuv420p -c:a aac -b:a 128k -movflags +faststart output.mp4 ffmpeg -i input.mp4 -c:v libx264 -b:v 1138k -maxrate 1252k -bufsize 2276k -preset fast -pix_fmt yuv420p -c:a aac -b:a 128k -movflags +faststart output.mp4 CRF と「目標MB」モードはどう使い分けるか
CRF(Constant Rate Factor)は、画質を一定に保つことを優先する方式です。動きの多い場面には多くのデータを、止まっている場面には少ないデータを使います。そのため仕上がりの容量は動画の中身で変わり、前もって決められません。YouTube など、容量の上限を気にしなくてよい投稿先に向いています。
「目標サイズ (MB)」では、1MB を 1,000,000 バイトとして計算します。全体のビットレートを floor(目標MB × 8000 × 0.95 ÷ 秒数) で求め、そこから音声(128kbps、300 秒を超える動画は 64kbps)を引いた残りを映像に使います。5% はファイルの入れ物などのための余裕で、容量を保証するものではありません。仕上がりが目標を超えたら、ビットレートを下げて 1 回だけ作り直します。それでも超えたときは、その旨を表示します。動画を短くするか、解像度を下げてください。
目標に対して動画が短いときは、映像のビットレートを出力の大きさごとの上限で止め、仕上がりは目標より小さくなります。上限は YouTube ヘルプ にあるアップロード時の推奨ビットレート(SDR・48〜60fps)で、360p まで 1500、480p まで 4000、720p まで 7500、1080p まで 12000、1440p まで 24000、2160p まで 68000 kbps です(2026-09-25 確認)。この上限なら、1080p60 でも H.264 のレベルは 4.2 以下です。
x264 の preset と処理時間
libx264 の preset には ultrafast・veryfast・fast・medium・slow・veryslow などの段階があります。遅い preset ほど時間がかかり、画質は少し上がります。同じ CRF では、ファイルが小さくなるとは限りません。ultrafast はファイルがかなり大きくなります。このツールで選べるのは ultrafast・fast・medium・slow で、既定は fast です。
時間をかけて画質を上げたいときは、ページの「対応する FFmpeg コマンド」をコピーし、`-preset` を `slow` などに変えて、パソコンの FFmpeg で実行します。
コーデック選択:H.264 を勧める理由
H.264 で出力するのは、再生できる環境がいちばん多いからです。Windows・macOS・iPhone・Android の標準アプリ、主なブラウザ、PowerPoint などの多くのソフトが H.264 を再生できます。HEVC(H.265)や AV1 は同じ画質ならファイルを小さくできますが、HEVC は Windows で有料の拡張機能(Microsoft Store)が必要になることがあり、AV1 は古い機器やソフトで再生できないことがあります。
自分だけで保存するなら、HEVC や AV1 で小さくする方法もあります。人に送るときや、どこで再生されるか分からないときは、H.264 + AAC の MP4 がいちばん無難です。